暇に任せて靴を作るならどうなるかを妄想していた。
まずは足型と木型かと思って紙に起こしてみた。
木型に関しては既成のプラにパテを盛るかというところ。
最近は彫金とかばかりで革からは離れてたな。年単位で。
まず型
右足型がコレで、小指側の盛り上がりが強い。
素足でとなるとそこまで足囲が大きい感じはしない。
ただ、幅が広い。
左足型。ほぼ同じと言っていいが測定にも誤差があるだろう。
お散歩とか青竹踏みの効果が出たとか?
以前測定したときは左足の方が長かったが・・・
ただし足囲に関しては一回り大きい。
幅も長さもほぼ同じ。
12㎜程の差なら靴紐で調整が効きそうに思う。
測定の結果、幅と長さは同じ靴で良くて、足囲を広くしてやればよい。
ということになった。
親指と小指のボール高さが10㎜違うところも注意かな。
甲の高さもそれほどではないし、土踏まずも30㎜くらいあるからそれなりに絞っても良さそうだ。
ころし寸を設定するとなると10パーセントくらいかなあ。
というのも縮めた時の足囲が235と240くらいなので丁度それくらい。
幅に関しては同じくらいにしたいがアッパーの大きさは意外と小さくて済む感じか。
靴下を履くことを考えると10パーセントくらい増えるので同じでも良いのか。
どうすればよいかわからない。
長さに関しても10パーセントを足して285~290あれば捨て寸もとれるか。
平面的に考えるとJIS規格の28.5EEで一応ピッタリサイズ。
だからいつもはいてる28は小さいということになるな。
もちろんメーカーごとに設定が違うのだろうけど。
規格上EEとEEEでそれほど差が無いように見えるが、実際に履くと違うので、それくらい繊細な数値ということだろう。
28のEEは267と109、EEEは273で111だ。
28.5EEが270と110で15~20㎜くらいの捨て寸がとれるから寸法上はピッタリ。
履いて歩くとちょっとぶかぶかに感じるからこの辺が腕の見せ所か。
木型とサイズに関してははこんな感じで考察した。
全体の構成。
今欲しいのはハイキング用だからそれで考える。
製法はステッチダウンで想定。
ノルウェージャンも気になるし、技巧を凝らすならそっちの方が面白そう。
材料や手持ちの道具を考えると
・4㎜牛ヌメ革半裁 2万円前後。高くなりすぎだろ。
・0.5㎜豚裏革半裁 8000円前後。これも高くなりすぎだろ。
・0.8㎜糸 2000円前後。ごついヤツがいいかな。
・スポンジ 1000円
・アウトソール 5000円
・接着剤 4000円
知ってる革屋さん終わったから別のお店開拓するところからスタートだな。
材料代最低5万やん。
副資材とかかんがえると7万とかになるから実現性は低いな。
まあいい。妄想だ。下から行こう。
ミシュランのトレックソールに6~8㎜くらいのEVAを積み上げたものを本底。
中底は縫い付けが要らないからただ4㎜の革を積む。
そこから4㎜のアッパーとウェルトを積んで都合12㎜3層。ぼってりしそうだからここは実際に革を見てからデザイン含めて調整といったところ。
特にウェルトは要らない構造なので飾りだ。
ここでウェルトを中底側にすくい縫いすればノルウェージャンか。
中ものと中底をさらに積まないといけないからそれはそれで面白いな。
どっちがいいんだろう。
足が疲れないのはノルウェージャンだと思うけど重いよね。
充分に厚いウェルトとアッパーを使えば似たような構成にできそうだが。
ライニングは0.5㎜の豚革で、インソールはシダスあたりのやつを入れる。
ライニングと中底を縫製することも考えておかないといけないか。
まあなんせ別でインソールを入れるならその分体積を積んでおかないといけない。
はじめて作るなら極力簡単にしておくべきか。
まあコレであとはアッパーのデザイン。
普通は逆になりそうなもんだな。
こっちはカップとカウンターがどれだけとかも考えないといけないが、基本的なデザインはマインドルのパーフェクトを踏襲したい。
商売するわけでもないからデザインが似ていても仕方ないし、そもそもあの手のマウンテンブーツは100年くらいデザインが変わってないから誰が作るかと商標をつけるかつけないかだけだ。
となるとさらに副資材として山羊革とか細糸やD環も要るな。
フックはどれとかまたこだわるものが増える。面白い。
豚革でアキレス部分は我慢するか。
しいて言えば紐で引っ張れる部分をつけたり増やしたりってところか。
なんでもそうだけどどういうものを作つかとか、どうやって作るかみたいなの考えるの楽しいよね。
まあ今回いろいろ考えることになって、靴がどういうものかとかどう選ぶのかってところをよく学べたよ。
革質とか考えるとオーダーメイドでお店に頼んで、ちょっとよさげなヤツと思ったら20万円超えてくるのも当たり前だよね。
適当な靴からアッパーを取り出して底付するだけでも楽しめそうだな。